紳士服の聖地としてかつては繁栄しながら、衰退が続いてきた大阪谷町で、その時々に時代の潮流をよみ、見事に生き残ってきた紳士服メーカーの株式会社ＮＦＬが、工場併設のお直し工房「谷町ヌーボ」事業を拡大することにより、若手職人を育成し、谷町アパレルの復活を目指します。
本ファンド対象事業の魅力
細部までこだわったフォーマル紳士スーツ ＮＦＬのフォーマル紳士スーツは、伝統的な重厚な構造で、長持ちする点が特長です。デザイン性も高く、多くの映画作品やテレビ番組で使用されています。読売日本交響楽団には、公式衣裳スポンサーとして、ＮＦＬが燕尾服を製作しています。
（衣装提供の例。写真左：山寺宏一氏、写真右：福士誠治氏）
「表生地」は国内で最大の毛織物産地である愛知県一宮市の老舗生地メーカーから直接仕入れ、強撚加工を施した高反発の生地で皺になりにくい生地を使用しています。「附属」も形状記憶の芯を使用しており、形崩れせず、長期にわたり、作りたての形をキープします。
「型紙」は2013年にリニューアルしたばかりで、現在主流の「肩幅」を小さくし、肩パットを薄くしたソフトなジャケットになっています。アームホールを縦楕円ではなく、横楕円にし、肩を上げても脇の生地が釣られて引っ張られないデザインになっています。衿も首に吸い付くように付け、ジャケットの重みが首と肩とバランスよく、かかるようにして、ジャケットの重みを感じさせなく、肩の凝らないジャケットになっています。
「組下（ズボン）」はノータックの細身で、膝位置が高く、脚長効果があるデザインです。おしりに食い込みがなく、３Ｄ立体的な構造になっています。
製造卸から製造小売（ＳＰＡ）へ。見事な業態転換で生き残りに成功 かつて大阪谷町は「紳士服」の街の聖地として、約140社の紳士服店が集積していました。しかし、1990年代より、安価な中国産の紳士服が日本に流入し、紳士服の価格破壊が起こり、大阪谷町の紳士服メーカーは大打撃を受けました。特に、マイカルの倒産があった2001年前後は厳しい時代でした。多くの谷町紳士アパレルメーカーの倒産や廃業が相次ぎました。現在、大阪谷町に存続する紳士服メーカーは数社になってしまいました。
ＮＦＬの社名は、Novia novio Formal Lifeの頭文字をとって、ＮＦＬ。タキシードやパーティドレスを着て、フォーマルパーティを開催する、そのような機会を増やすことがＮＦＬの使命です。
先代までの紳士服製造卸業から脱却し、製造小売（ＳＰＡ）業態（※）に変身することで、生き残ることができました。Novia Novio（ノービア・ノービオ）という自社のオリジナルブランドを立ち上げ、フォーマルスーツに特化したことと、インターネット通販を早期に始めたことにより、現在のＮＦＬの基盤を作ることができました。
(画像はNovia Novioの織ネーム。「Made in Tanimachi」をスーツに付けることに意味があります。)
ネット通販では楽天市場店2店舗と、アマゾン店、独自ドメインの本店と合計4店舗のサイトを運営し、リアル実店舗では、大阪梅田茶屋町店、東京南青山店、大阪天満橋店の計3店の販売店と大阪谷町に服のリフォームショップ「谷町ヌーボ」を運営しています（※）。
（※）ＳＰＡ（製造小売業）：アパレル業界でメーカー自らが既存の卸売業者、小売業者に頼らず消費者に直接販売するショップを持つ業態。
（※）「谷町ヌーボ」第１号店は、NFLではなく株式会社NFLソーイング（代表取締役 川辺知恵）が服のお直し事業として出店した店舗です。NFLとNFLソーイングは、元々一つの会社に存在しており、その後、分離してできたもので、NFLが主に製品の販売部門を担当し、NFLソーイングが製品の製造部門を担当しており、両社は形式上は別会社でありますが、実質的には一体の会社です。そのため、本ファンドでは、NFLソーイングが出店した「谷町ヌーボ」第１号店として、今回出店する新店舗を「谷町ヌーボ」第２号店として扱っております。
縫製工場の一角、職人育成のために始めた小さなお直しコーナー「谷町ヌーボ」が月商150万円に ＮＦＬの縫製工場は大阪谷町にあります。大阪市中央区にて15名以上で紳士の縫製工場を行っているのは、ＮＦＬのみ1社です。明治時代より始まる、大阪谷町の紳士服作りの文化を継承し、今日も存在している大切な縫製工場です。ここでは、主にリアル店舗で販売された、タキシードやモーニングコートなどフォーマルスーツがこの工場で縫製されています。フォーマルスーツ以外にも普通のビジネススーツも1着1着縫われています。日産9着～10着。月産で約250着の紳士服がこの工場で作られています。
縫製職人は65歳の大ベテランから22～23歳の専門学校を卒業したばかりの若手で構成され、ベテランから若手に縫製技術の伝承が行われています。
しかし、若手の職人が5名いますが、まだまだスキル不足で生産性が落ちることが課題でした。そのため、計画通りに生産が上がらず、収益を圧迫していました。そこで、3年前から縫製工場の一角に「洋服のお直しコーナー」を設け、工場周辺の一般のお客様の洋服のお直しを受ける事業を始めました。「谷町ヌーボ」という店名で、2013年11月には月商150万円の売上をあげるまでに成長し、本業の紳士服縫製工場にも貢献しています。
さらに、若手の職人にとって、洋服のリフォームの仕事を通じて、服の構造が分かり、紳士服縫製のスキルアップになっています。今では全ての新人職人は一度、リフォームショップを経験してもらっています。
ＮＦＬの強み、成功への鍵をまとめると：
１、縫製工場直販だからできる小回りの利く販売。上着とズボンのサイズが大きく違っても一着一着製造するので、お客様のサイズに合わせた製造が可能。
２、フォーマルスーツ専門というニッチな市場でシェアを獲得。新規のお客様はネット検索で来店し、リピートで2着目はビジネススーツをオーダー。 営業者紹介
株式会社NFLは、2004年11月に有限会社ノービアノービオとして設立し、現在10期目です。しかし、この会社のルーツは代表者の祖父・川辺友一が大阪谷町の地に1952年に創業した「川友株式会社」まで遡ります。ＮＦＬは、大阪谷町の紳士服縫製文化を引き継ぎ、大阪谷町にある自社の縫製工場で常に品質向上に努力し、適正価格でお客様に喜んで頂ける紳士服を作り続け、インターネットと直営のリアルショップにて、お客様に喜んで頂ける接客サービスにて販売しています。
〈参考ウェブサイト〉
株式会社ＮＦＬ株式会社ＮＦＬソーイング(縫製工場)フォーマル専門店「ノービアノービオ」服のお直し工房「谷町ヌーボ」【年表】 1999年11月 楽天市場にフォーマル専門店「ノービアノービオ」出店
2003年9月 ヤフーショッピングに出店
2004年11月 有限会社ノービアノービオを設立
2006年7月 実店舗を大阪天満橋にオープン
2007年11月 本店独自ドメイン店オープン
2008年4月 株式会社ＮＦＬへ組織変更
2008年7月 実店舗2号店を東京表参道・南青山にオープン
2008年11月 アマゾン店 オープン
2010年12月 雑誌「大阪人」谷町筋特集で取り上げられる
【受賞暦】
2008年 ＯＳＭＣクリック＆モルタル賞 受賞
2012年 おおさか地域創造ファンド受託
2013年 大阪府「経営革新」企業に認定
2013年 大阪ものづくり優良企業賞受賞
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代表者紹介
代表取締役 川辺友之
【プロフィール】 1971年大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、株式会社ダイエー入社、平成８年退社。その後塾講師を経て、平成10年家業のエルマン（紳士服の卸売業）に就職し、その中でインターネット通販事業部を立ち上げる。その事業部が順調に業績を伸ばしたため、平成16年に株式会社ＮＦＬの前身である有限会社ノービアノービオ（フォーマルスーツの小売業）を設立、現在に至る。2男2女の父。
【ファンド募集にあたり】 私は紳士服の街「大阪谷町」で生まれ、育ちました。祖父から受け継ぐ、この紳士服の事業をなんとしてでも、継続していきたいと日々努力をしております。現在、大阪も日本全体でも、紳士服の縫製工場が後継者不足などで、どんどん廃業に追い込まれ減少の一途です。
しかし、紳士服は衣食住の「衣」で絶対に必要なものです。この大阪市中央区に唯一残った我が社NFLの紳士服縫製工場を今後も後世に残していきたいと強く思っております。
周りの縫製工場がどんどんなくなってきていますので、縫製の仕事の受注が益々増加してきています。仕事量は多いですが、縫製職人が不足しています。ハローワークで求人募集をしても、応募がありません。そこで、ファッションの専門学校から、新卒の学生を採用しています。まだまだ不慣れな新人を65歳以上のベテラン職人が今、教えています。順調に紳士服の縫製技術の伝承がなされている真っ最中です。
しかし、人件費が重くのしかかり、縫製工場の運営が大変です。そこで、縫製工場の一角に「服のリフォーム」コーナーを作り、一般の方から、服のサイズ直し、リフォームの事業も開始しました。この事業が好調で、紳士服の縫製工場の経営を助けています。
今回はこの服のリフォームショップ「谷町ヌーボ」の2号店。中崎町店の開店費用をこのファンドの資金を使わせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
職人紹介
| 佐々田 15歳で弟子入りしてから５年で独り立ち、この道48年 工場長、袖、身頃 時代によって様々な形のスーツが出てきており特に現代のシルエットの変化のスピードには驚かされる。ただその波に乗っていくことをこだわりとしてより良いものを縫製することを心がけています。
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| 片山 モード学園出身 えり付け・見返し 入社して6ヶ月がたち、学校とは違い、なれないことや専門的な知識についていくのが大変でしたが、少し慣れてきて、一着丸々縫えるようになる為、日々頑張って行きたいと思います。
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ファンド対象事業内容
本ファンドの対象事業は、営業者が大阪市梅田地区に新たにオープンする「谷町ヌーボ」第２号店における服のお直し事業です。
〈営業者コメント〉 2010年より大阪谷町で開始している、服のリフォームショップ「谷町ヌーボ」の2013年の業績は大幅に前年を上回っており、毎月約150％の成長を続けています。次の新店は最近景気の良い、大阪の梅田地区です。その中でも中崎町に新規店を出店したいと考えています。中崎町は梅田茶屋町に隣接し、グランフロントやＮＵ茶屋町のアパレルショップから近く、中崎町は「古着屋」が密集している地区でもあり、さらに天神橋筋六丁目の商店街からも近いので、多くの需要が見込まれます。
（なお、事業計画上の売上およびその実現施策、事業計画時の分配金額等については「プロジェクト概要 分配シミュレーション」ページをご覧ください。）
資金使途
ファンド資金は、以下の内容にて使わせていただきます。
投資家特典
出資者には、ファンドの会計期間中、下記の特典を設けております。
■1口につき：
(1) 谷町ヌーボとノービアノービオで使用できる「商品券」を7,000円進呈、またはオーダーシャツを１枚プレゼント
(2) 谷町ヌーボで作成した「オリジナルポケットチーフ」を１つプレゼント（色デザインを選べます）
※上記(1) (2) のセットが、2口の方は2セット、3口の方は3セットになります。
■3口以上の方：
上記の特典、または、「ノービアノービオのオーダースーツ(礼服、ビジネススーツ) 1着進呈」から選択できます。
※オーダースーツは、おひとり様1着のみの進呈となります。
例）6口の場合：
「ノービアノービオのオーダースーツ(礼服、ビジネススーツ) 1着進呈」+「商品券」または「オーダーシャツ」を3口分(いずれもオリジナルポケットチーフ付)といった組み合わせが可能です。
〈注意〉
・商品券は
谷町ヌーボ全店(本店、東大阪店、中崎町店)、
ノービアノービオ全店（大阪梅田本店または東京南青山店 ）で使用できます。商品券はインターネットでも使用可能です。
・オーダーシャツとオーダースーツは女性ものもあります。
・オーダーシャツはインターネットでも購入可能です。
・オーダースーツはノービアノービオ店頭のみ購入可能です。（ただし女性用スーツの縫製は他の場所で行うため「made in tanimachi」 のネームはつきませんので予めご了承ください。）
・オーダースーツで使用できる生地等は指定させていただきます。ただし、生地のアップグレード等は、オプション追加金額で可能とします。
・ご自身でのご利用の他、ご家族・ご友人へのプレゼント等、第三者の方のご利用も可能です。
・海外への発送はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。
・特典の時期等含めた詳細につきましては、契約期間中、別途ご連絡いたします。
・特典は、営業者の都合により内容が変更される場合や、実施ができなくなる場合もあることをご留意ください。
〈参考〉
・オーダーシャツのオプション追加例
・オーダースーツの例
http://tailcoat.jp/order-suit-gallery/
・オーダースーツの流れ
