西日本支社 24/11/2015 06:28

未利用資源の活用で循環型の新事業を創出

「素潜り天然わかめ漁」。この言葉から、皆さんはどれぐらいの想像を働かせられますか?

武田食品 淡路島産天然わかめファンド」の営業者、武田食品冷凍株式会社の武田さんが手掛ける本事業には、地域、漁師、漁場、消費者、みんなにとって、とても素晴らしい影響があるのです。普通にしていたら、なかなか意識しにくい、言われなくては分からない、本事業の意義や私の考える魅力について、西日本支社の杉山がキラリひょうごプロジェクトにちなんで、「キラリポイント」としてご紹介します。

 

キラリポイントその1:

未利用資源の「天然わかめ」で、地域に新たな産業を創出

 

淡路島の由良の海に、わかめが生えていることは、誰でも知っていました。でも、誰も採っていませんでした。わかめってそういう存在だったのです。だから、この天然わかめプロジェクトによって、淡路島に新たな産業が生まれたことになります。

 

初年度、武田さんの声がけで3人の漁師が潜って10トンのわかめを採りました。それが、昨年は20人、今年は、由良の漁協も全面参加し、組合員全員が参加可能な仕組みになり、150トンの水揚げをあげることができました。

 

わかめ

 

キラリポイントその2

素潜り漁の閑散期がわかめの収穫シーズン。漁師の新たな収入源に。

 

由良の漁師さんは年中潜ります。しかし、春から夏にかけては、あまり獲物が取れません。天然わかめ漁は、ちょうど3月から4月初め、漁師にあまり仕事がない時期と重なりました。漁師にとっても、新たな現金収入になります。

 

由良の海では、ワカメの時期が終われば、ヒジキ、ヒジキの次には天草が生えてきます。これらの海草を全て有効活用できれば、漁師さん達は春から夏まで海草をとって、海草のシーズンが終わったら、赤ウニの季節に突入!という理想のパターンとなります。海草をとっている時期は他の魚介類をさわらないので、ウニやアワビが大きくなり、養生になります。非常に魅力的なサイクルが生まれます。本ファンド営業者の武田さんは、わかめの事業が軌道に乗れば、次には、ヒジキ、天草と手掛けていきたいと、意欲をみせます。

 

わかめ

 

キラリポイントその3:漁場を守りながら環境改善。漁師の意識も変わった!

 

「天然わかめ」は、養殖とは異なり自然に生えてくるわかめです。

当然、「そんなにわかめを採って、大丈夫なの?」と疑問が生まれますよね。

 

ここからは、武田さんの言葉そのままの引用で回答いたします。

 

「安心してください。大丈夫です。

漁をする時には胞子を出すメカブの部分は海に残しています。

これは漁師さんたちの意見で、残すことになりました。

漁師さんたちが翌年の事や環境の事を考えるという意識の芽生えです。

 

天然のわかめは5月を過ぎて夏前になると、自然に根が離れて流れて行ってしまいます。

獲っても獲らなくても、時期が来たら流れていくのです。

海岸に打ち上げられているのをご覧になった方もおられると思います。

次の胞子を残していくので、翌年もちゃんと生えてきます。

 

わかめ漁が始まる前までは根が離れたわかめが海底に沈み、ウニや貝を殺してしまっていた、ということが起こっていたのですが、最近ではもうそんなことも無くなりました。

適度に採取することで、海の中の環境が良くなり、ワカメの質が上がっていることもわかってきました。

環境に一切の負荷をかける事も、生態系を乱すこともない。

そしてみんなの利益に繋がっていく。理想的な仕事だと、断言いたします!!」

 

武田さんはこれを「産地としての力」だと言います。

水産加工会社の武田さん、地元の漁師や漁協が協力して、地域の未利用資源を活用すると同時に大切に守りながら、新産業を興し、プライドをもって仕事を続けていくことが、産地としての価値を高め、事業を持続可能にするという好循環を生んでいます。

 

昨今、漁業就業者離れが深刻ですが、その中でも、こうした稼げる新産業をつくり、後進にその姿と結果をしっかり見せることが、地域の産業を育てるためには不可欠であることを、私はこのファンドから学びました。
 

  

(本事業のわかめ部隊隊長 木下さん。最初にわかめを採った3人の漁師のうちの一人です。)

 

※ 余談ですが、素潜りと言えば、女性の海女さんを思い浮かべますよね。でも、由良町漁業協同組合に所属する100名ほどの素潜り漁師さんは、全員が男性です。(男性の場合は、海士とか海人とか書きます)

 

 

キラリポイントその4:日本の消費者へ「国産わかめ」の新たな選択肢

 

皆さんは、日本で流通するわかめの大半が中国産ということをご存知ですか。こんなにおなじみの食材で、日本各地でとれるにも関わらず、です。

 

実は、武田さんが、この事業を始めるきっかけは、東日本大震災でした。三陸のわかめ養殖が壊滅的な被害を受けた際、取引先から「天然わかめを供給できないか」と相談があったのです。武田さんは、「あのタイミングでわかめの販売をすることは、三陸の復興を阻害するのではないか」と悩みました。しかし、ただでさえ低いシェアの国産わかめが、震災を機に日本の食卓から消えてしまっては元も子もないと、三陸わかめが戻ってくるまでのワンポイントでお手伝いをしようと決心されたのです。

 

しかし、始めてみると、天然わかめであること、漁師による素潜り漁でとることなど、三陸の養殖わかめとは棲み分けできることが分かり、淡路島の新たな産業として、本格的にやっていくことにしたのです。

 

実際、セキュリテ被災地応援ファンドには、わかめ関連のファンドが3つあります。何を隠そう、その三つとも、今でも私が担当をしています。個人的に、もともとわかめは大好きでしたが、これらのファンドを通じて、私は、三陸わかめの大・大・大ファンになり、こんな美味しいわかめは他にはないと思っていましたので、正直、この淡路島のわかめについては、少し複雑な気持ちはありました。

 

しかし、この淡路島の天然わかめの事業のことを、詳しく知るにつけ、わかめを度々食べるにつけ、このわかめも大好きになってしまいました。浮気者の私ですが、今では、それでいいのかなぁ、と思っています。消費者にとって、美味しい選択肢は多い方がいいですよね。どっちも食べればいいだけの話です。美味しく食べて、国産わかめのシェアが増えればいいなと思います。

 
わかめ 

Food Communication Compass専門家コラムを元に作成)

 

以上、私が考える「武田食品 淡路島産天然わかめファンド」のキラリポイントです。

本ファンドで集めた資金の大半は、漁師がとったわかめを仕入れる費用として使います。現在のお申し込み状況は、半分を少し超えたところですが、ファンド成立の最低金額は達成しておりますので、事業は必ず行われます。決して無駄金にはなりません!

 

ファンドをご検討いただくにあたり、最後に、本ファンド営業者の武田さんがこのファンドを募集する動機をご紹介します。

 

「それは、大きな夢が生まれたからです。この『淡路島産天然わかめ』を由良のためだけでなく、淡路島全域の水産業のために大きなブランドとして育てるという夢です。そこで、なかなか口にする機会がない天然わかめを特典として出資者の方々にお送りし、まずファンになっていただく。そうすれば『淡路島産天然わかめ』という商品名も記憶に残り、指名買いも増えていく……。この資金調達方法なら、それができると期待しているんです。」

 

そうです、この事業はこの世に生まれてまだ5年。まだまだ全然知名度がないのです。当然、資金も必要ですが、少しでも多くの人に知っていただきたくて、このファンドを募集しています。そのために、1口のお申込みに対して、わかめだけでも1キロ分がプレゼントされます。塩蔵わかめですので、長期間保存していただけますし、お裾分けできるよう、小袋もつけてお送りしますので、友人・知人へのプチギフトにもぴったりです。

1130日までの募集ですので、ぜひご検討ください。


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